原爆体験記
1965(昭和40)年
出版社:朝日新聞社
広島市は、被爆5周年にあたって被爆体験文集を刊行するため、1948(昭和23)年に被爆体験記を募集し、164編が集まった。その中から、18編と抜き書き16項を小冊子にまとめ印刷したが、占領政策によって一般への配布が禁止され、見本本を残すのみとなった。
その後、朝日新聞の記事で文集の存在が明らかになり、原爆20周年の年に公刊された。
爆心地近くの燃料会館(現・レストハウス)の地下室で被爆した野村英三氏の手記や主婦、軍人、教員など多様な視点の被爆直後の思いに触れられる貴重な手記である。