広島第一県女一年六組 森脇瑤子の日記

1996(平成8)年

編:細川浩史・亀井博

平和文化

 当時、建物疎開作業中に被爆し、13歳で亡くなられた森脇瑤子さんの日記を実兄の細川浩史氏がまとめて出版した手記。
 あこがれの県女(広島県立第一高等女学校、現広島県立皆実高等学校)に入学し、勉学に励むようすや、戦時下の不自由な中でも生活を工夫して懸命生きた瑤子さん。手記を読むと、今の女の子たちと変わらない一人の少女の姿が現れる。瑤子さんは「一生懸命がんばろうと思う」と日記に書き、その翌日、原子爆弾の犠牲となった。野坂昭如氏の「終戦日記」で取り上げれる。
 細川氏は、定年退職後、広島平和記念資料館でピースボランティアや被爆体験証言を行い、原爆被害と瑤子さんの悲劇を国内外の人々に伝えた。